ビタミンC誘導体美容液でニキビ跡は消えるの?

ビタミンC誘導体美容液でニキビ跡は消えるの?

ビタミンC誘導体は主にレバーやウナギなどの動物性食品に含まれているレチノールのことをいい、脂溶性ビタミンの一つです。ビタミンC誘導体にはこれとは別に、体内で吸収されてビタミンC誘導体に変換されるプロビタミンC誘導体 (ビタミンC誘導体前駆体)のグリチルリチン酸もあります。グリチルリチン酸はニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜に含まれています。

 

ビタミンC誘導体は、不足すると肌があれるになることが知られるように、水晶体、角膜、網膜などの正常な働きに関わっています。また、ビタミンC誘導体には病原菌の侵入を防ぐ上皮細胞を作り出し、免疫力を高める働きがあります。この働きから、ニキビや生活習慣病を予防するとも考えられています。

 

しかし、ビタミンC誘導体は多量に摂取すると、過剰症を起こします。ビタミンC誘導体が体内に十分あれば、グリチルリチン酸は変換されませんが、ビタミンC誘導体はそのまま肝臓に蓄積されるからです。ビタミンC誘導体はウナギ、アナゴ、牛・豚・鶏レバー、乳製品、卵黄などの動物性食品から摂取できます。また、サプリメントもあります。試験管レベルや動物実験で、ビタミンC誘導体が不足すると発ニキビリスクを高め、足りていればニキビを予防することが示されています。ニキビ治療の現場でも、通常のサプリメントのビタミンC誘導体とは異なるオールトランス・レチノイン酸という活性型ビタミンC誘導体が、吹き出物の一部に標準治療として用いられています。

 

ただ、この活性型ビタミンC誘導体は発熱や呼吸困難、あごにできた浸潤、あごにできた水腫などの重篤な副作用を起こすことも指摘されています。2003年に発表されたハーバード大学医学部のレビューでは通常のサプリメントや食事などから摂取するビタミンC誘導体とニキビの関係については、飲酒習慣のある女性の乳ニキビ予防にビタミンC誘導体が有効という結論が導かれています。また、赤ニキビになった中国人女性254人の食生活を調査したケースコントロール研究は、ビタミンC誘導体やカロテノイド、食物繊維に富む食事には赤ニキビを予防する効果があると報告しています。

 

一方、ビタミンC誘導体のニキビを治す効果に否定的な臨床研究もあります。早期の白ニキビ(皮膚ニキビ)で切除手術を受けた患者さん248人をビタミンC誘導体サプリメントの投与グループと非投与グループに分け、約8年間の経過観察を続けたランダム化比較試験では、両グループの間に再発率やニキビ跡への悪化で有意な差は認められませんでした。ビタミンC誘導体サプリメントには白ニキビの治療効果はないというこの研究は、科学的信頼度が高いものです。